PRODUCT GUIDE製品案内

CERAMIC FOAMセラミックフォーム

セラミックフォームとは

これまでのセラミック多孔体の概念を破る、
大きな空孔率を有する新素材です。

特徴

構造的特徴
  • 空孔率が高く(80~90%)、連続気孔の三次元骨格構造であるため、低い圧力損失で高いフィルター性能が得られます。
  • 見掛比重(0.35~0.60)が小さく、軽量です。
  • 表面積が大きいので高い接触反応効率が得られます。
材質的特徴
  • 耐熱性に優れています。
  • 耐薬品性に優れています。
製法的特徴
  • 円柱、円筒、その他各種形状も生産可能です。

種類

材質

標準材質…コージュライトとアルミナのブレンドタイプ。
その他材質についてはお問い合わせください。
※活性アルミナコーディングも可能です。

セル数(ヶ/25mm)

横へタップして全体を確認できます。

品番 標準セル数 セル数範囲
#06 6 4~9
#13 13 11~15
#20 20 18~22
#30 30 27~33
サイズ(下記サイズの範囲で生産可能です)

横へタップして全体を確認できます。

形状 最大サイズ(mm)
板物 約60[a]×600[b]×600[c]
円柱および楕円形 約Φ150[a]×200[b]
円筒 約Φ(150[a]-50[b])×200[c]

製造工程

用途例

  • 溶融金属フィルター(鋳鉄・銅・アルミニウム・亜鉛など)
  • 伝熱変換素子(ふく射を利用した省エネ部材)
  • ディーゼルエンジン排ガスフィルター
  • 触媒担体
  • 散気体・流体ミキサー
  • 接触反応充てん材
  • 消音材 など…

※詳細は技術資料を御覧下さい。

鋳物用フィルター

溶融金属フィルター

セラミックフォームは各種溶融金属(鉄・銅・アルミニウム・亜鉛など)のフィルターとして金属酸化物・非金属介在物の除去に優れた性能を発揮し、メタルの清浄化に効果的です。

鋳物用フィルター" MFシリーズ "

鋳物用セラミックフォームフィルターは、室温から一気に約1,400°Cの溶湯が通過する、きびしい使用条件に耐えるフィルターです。
従来の直線的な空孔を持つストレーナーと根本的に異なり、フィルターの基本的機能である「介在物の除去」および「整流」により次の効果を生み、コストダウン・生産性向上・品質改善をもたらします。

効果

不良の現象

ノ口かみ・砂かみによる鋳造不良を大幅に減少させると同時に、手直し工数を削減できます。

鋳造歩留まりの向上
  1. 湯道方案の簡素化が可能です。
  2. 鋳枠当り製品込め数の増加が可能です。
品質向上と加工性の改善
  1. 湯道
  2. 鋳枠

使用例

フィルターの特性

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材質 主成分・炭化硅素
セル数 5ヶ/25mm
空孔立 85%
使用温度 1500°C以下
曲げ強度 11.1kg/cm²
フィルターサイズ
  • 角形「30×50×22mm」~「100×100×22mm」まで各種
  • 丸形「Φ50×22mm」~「Φ90×22mm」まで各種
  • 特注サイズの生産も可能です

非鉄金属用フィルター

溶融金属フィルター

セラミックフォームは各種溶融金属(鉄・銅・アルミニウム・亜鉛など)のフィルターとして金属酸化物・非金属介在物の除去に優れた性能を発揮し、メタルの清浄化に効果的です。

非鉄金属用フィルター

セラミックフォームフィルターの特徴
  1. 高品質な製品から各レベルに応じた、幅広い濾過目的に対応できる。
  2. 濾過作業に熟練を必要とせず、取扱いが簡単である。
  3. 装置はコンパクトでレイアウトしやすい。
  4. 設備コスト・操業コストが共に他のシステムに比べて安い。

取付例

専用フィルターボックスへの取付例
ロストワックス鋳造への取付例
低圧鋳造機への取付例
タンディッシュへの取付例
保持炉への取付例
るつぼを利用した保持炉への取付例

伝熱変換素子の原理

伝熱変換素子

本技術は、東京工業大学越後教授の約10年に亘る基礎・応用研究と大同特殊鋼(株)、三菱エンジニアリング(株)などによる工業化研究を基に完成した新しい伝熱輻射技術です。(基本特許:特許番号 第1105758号)

伝熱変換素子の原理

炉内燃焼ガス通路に設置されたセラミックフォームは、大きな骨格表面積を持つため、極めて効率よくガスの顕熱がセラミックフォームに伝わり、固体輻射エネルギーとして射出されます。

この時一番上流側では、熱線は遮られずに被熱物へ輻射されるが、下流側へ向かう熱線は大部分が遮へいされ、ガスは輻射された熱量分だけ温度を下げ、下流へ移動します。

このようにセラミックフォーム内で輻射される熱線は、その点の前後の光学的厚みに応じて減衰し、更に輻射熱量は絶対温度の4乗に比例することが相乗し、ガスはセラミックフォームの上流部分で急激に温度を降下させ、ガス顕熱の大部分は上流方向に輻射され、炉内で有効に活用される結果、省エネルギーに寄与できます。

使用例

金属加熱炉(W・H式=ウォーキング・ハース式ビレット加熱)
セラミックフォーム設置箇所

省エネ効果

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燃料原単位 従来 改造後 省エネ率
38.1ℓ/t 33.5ℓ/t 12%

償却期間 1.1年

炉仕様

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処理材 SC、SUSビレット
能力 18t/h
材料抽出温度 1100~1250°C
燃焼 A重油
セラミックフォーム 15m²設置

資料提供:大同特殊鋼(株)殿

ナフサ分解炉(ヘリカルコイル型管式加熱炉)
セラミックフォーム設置箇所

省エネ効果

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燃料使用量 従来 改造後 省エネ率
2.09×106Kcal/h 1.66×106Kcal/h 20.6

償却期間 1年

炉仕様

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処理材 石油製品
輻射部吸熱量 0.89×106Kcal/h
燃焼ガスの出入口温度差 680°C(入口)→466°C(出口)
燃焼 C1~C3ガス
セラミックフォーム 約1m²設置

資料提供:三菱油化エンジニアリング(株)殿

金属溶解炉(アルミニウムるつぼ型溶解炉)
セラミックフォーム設置箇所

省エネ効果

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燃料原単位 従来 改造後 省エネ率
960Kcal/Kg 710Kcal/Kg 26%

溶解時間短縮 42%

炉仕様

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溶材 アルミインゴット及びリターン材
容量 320Kg/ch
溶解温度 700~730°C
燃焼 LPG
セラミックフォーム 2.²m²設置

資料提供:第一熱工(株)殿

用途と主要材質

その他の要素と主要材質

セラミックフォームの構造的特徴および材質的特徴を活かしてさまざまな用途に利用可能です。

その他の用途

貴金属触媒担体

大きな表面積と骨格構造を活かして、接触反応効率の高い触媒担体となります。

ディーゼルエンジン排ガスフィルター

ディーゼルエンジン排ガス中に含まれるカーボン、その他の微粒子を効率よく、かつ低圧力損失で補足し、排気ガスを浄化します。

その他
  • 散気体
  • 流体ミキサー
  • 接触反応充てん材
  • 消音材など

主な材質

多様化するさまざまな要求品質に適合するよう、次のセラミックフォームを用意してます。

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材質 材質 熱的特性(当社測定による) 特徴および用途
軟化温度(°C) 熱膨張係数(1/°C)
アルミナ/コージェライト M-2 1260 4.5×10-6 アルミろ過・銅ろ過等に適しています。
アルミナ M-6 1260 8.2×10-6
炭化ケイ素 CS-6 1400 4.5×10-6 予熱を必要としない為、鋳鉄ろ過に適しています。
CS-7 1480 6.5×10-6
チタン酸アルミニウム Ti 1560 3.0×10-6 更に耐熱性が要求される鋳鋼ろ過や蓄熱伝熱材・
炉構造材等に適しています。

セラミックフォームが利用可能な新しい用途など、皆様のアイデアをご提案下さい。
成田製陶所は、開発にご協力いたします。

セルの種類

  • #06

  • #13

  • #20

  • #30

  • 骨格表面拡大写真(2,000倍)

各種形状

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